さらにその後

初療3件がなんとか片付きそうなところで、今度は第4治療室*1に胸痛の患者さんが。
どうも最近病棟でも突然胸痛を訴える患者さんばかりだと思ったら、
救急でも胸痛か、という感じ。
その方は大動脈乖離疑いでしたが、結局大丈夫そうだということでそのまま帰っていただくことに。
そしてそれが終わりそうかなと思ったとこでまたホットラインが。
今度もまた胸痛でしt(ry
しかし、今度は本物のやばげな胸痛。


初療に運ばれ心電図とってみると、見事にⅡⅢAvfのSTが上昇。
こりゃ典型的な下壁の心筋梗塞だということで、即緊急カテーテル手術開始。
ちなみに採血データでは、心筋梗塞が起こって一番最初に上昇する、
トロポニンTとかCK-MBとかの値もすべて正常値。
しかし、心電図と症状から間違いなく心筋梗塞と考えられるために、躊躇なくカテに踏み切ったわけで。
実際、カテーテルいれたら見事に右冠動脈の先がつまっており、
心臓下壁にまったく血が届かない状況でした。
そして循環器の先生がきれいにバルーンで膨らませてステントをいれて、血流は無事回復。
術後、ご本人もさっきまでの胸痛が夢かのように、胸の痛みがとれてたようです。
ちなみに、術前上がってなかったトロポニンTやCK-MBは、
この患者さんが運ばれてきたのが5時すぎでしたが、
カテ後の9時ごろの採血データだと、見事に上昇しておりましt(ry
まぁ超早期で救命できた一ケースということになりました。

*1:いわゆる2次救急と呼ばれる、準緊急な処置が必要とされる患者さんが運ばれる場所。