看取り

おととい、急変しそうな患者さんがいるって書きましたけど、
その方がやはり急変し、本日亡くなられました。
1ヶ月という短い期間で、ありえない進行速度を示した、癌。
癌が発見され、入院した当初はあんなに元気で、残りの人生の計画をきかせてくれたのに。
あんなに生き生きした目をしていたのに。
1ヶ月、わずか1ヶ月で。
こちらが手を尽くそうとも、それを上回る速度で進行してしまう。
無力感というのは、まさにこういうものでしょうか。
かなわないってのはそりゃわかってる。
こっちだって人間、やれることに限りがあるってのもわかってる。
でも、それにしても、なぜこんなにもあっさりと命を奪っていくのでしょうか。
人の生き死にをどうこうしようってのは、そんなにもおこがましいものなのでしょうか。
せめてあと少し、もう少しだけでも彼に時間を与えたいというのも、
それすらもおこがましいものなのでしょうか。
そんなことを考えてしまった今日でした。